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いよいよ「夏」本番。
夏は電気代が気になる時期でもあるといえます。
2023年6月から、各大手の電力会社7社が電気料金の値上げを実施しました。
「電気代が高すぎる‥」とお感じの人も多いのではないでしょうか。
本記事では、どうしてこれほど電気代が高いのかその原因について調べてみました。
電気代が高くなっている主な原因は、「燃料価格の上昇」と「円安」の2つです。
1つ目の「燃料価格の上昇」には、ロシアとウクライナの戦争が長期化していることが挙げられます。
ここでいう燃料とは、石炭や石油、液化天然ガス(LNG)などのエネルギーとなる燃料のことです。
こういったエネルギー燃料は、資源に限りがあるため社会情勢によって価格が大きく変動するという特徴があります。
今日の戦争の長期化によって、世界的にエネルギー価格が上昇しています。
2つ目の原因が「円安」で、日本はほとんどの資源を輸入に頼っています。
経済産業省が公表している総合エネルギー統計によると、日本は2021年の時点でエネルギー燃料の依存率が約83.2%です。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁 「総合エネルギー統計2019年度」より
つまり、日本はエネルギーのほとんどを輸入で賄っている国だとわかります。自国ではエネルギーの自給率が低くほとんどを輸入に頼るしかない状況のなか、この円安がエネルギー燃料の輸入コストに追い打ちをかけてしまっているのです。
※円安とは(円の価値が安い)状態のため、円高の(円の価値が高い)状態とくらべて、海外から輸入するときに円安だと、コストが余分にかかってしまう状態のこと。
2023年の6月から、国内の大手電力会社10社(うち7社)が、家庭用の電気代の値上げを実施しました。
電気代の値上げを実施した大手電力会社とその値上げ率は、以下のとおりです。
出典:マイナビニュース 「6月から電気料金が大幅値上げ!大手電力7社はいくら高くなる?」より
各社、およそ15.9%~39.7%の電気料金の値上げを実施しました。
なお、電気代の値上げ幅に関しては地域差(地域によっての差)が大きいですので、一つの参考としてご覧いただければとおもいます。
冒頭でお話した「燃料価格の上昇」と「円安」の影響を受け、政府は2023年の10月28日の臨時国会で「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」を決定しました。
電気やガスといった光熱費の大幅な値上げは、家計や企業にとっての負担は大変重いです。
こうした状況が続く中での負担を軽減させる目的として、大手電力会社では冬季の2023年2月から継続的な電気代の値下げ支援が行なわれます。
では、どのくらい値下げされるのでしょうか。
私が住んでいるエリアは九州ですので、九州電力を例にあげてみていきます。
こちらは実際に九州電力が公表している2023年2月~10月分における電気料金の、特別措置による電気料金の割引単価を表しているものです。
出典:九州電力「割引料金のイメージ」より
2023年2月~9月分の割引料金はこちら
・家庭用など(低圧電力)⇒電気使用量1kwあたり7円の値引き
・企業用など(高圧電力)⇒電気使用量1kwあたり3.5円の値引き
これを見ると、家庭用(低圧電力)のほうが企業用(高圧電力)よりも、値引率が高いことがうかがえます。
ちなみに現時点で、電気代の補助金は2023年の10月までとなっていました。
◎九州電力ホームページ「割引料金の概要より」
https://www.kyuden.co.jp/press_h221207-1.html
では次に、どこの部分が値引きになるのかをみていきます。
さきほどの上記の図のとおり、燃料費調整単価とよばれる部分が値引きされるようです。
燃料費調整額とは、簡単にいうと電気をつくる燃料の調達にかかるコストの変動を電気料金に反映される料金のことをいいます。
つまり、エネルギー燃料の取得にコストがかかればかかるほど、私たち(電気をつかう消費者)が負担する必要も大きくなるというわけです。
これまであまり知られていなかったのが燃料費調整単価の部分かとおもいますが、今回の長期的な戦争などによる大きな市場の変動は、私たちの生活にも強く影響を及ぼしているのだとわかります。
2023年6月から(一部の地域を除いた)大手電力会社では一斉に電気料金の値上げが実施されました。
このこともあり、2023年は2022年と比較すると継続的な電気代の補助金がありますので、「電気代が安くなった」と感じる場面もあるかもしれません。
個人的な見解にはなりますが、経済産業省に申請し認可をもらってまで値上げに踏みきったことからも、今すぐに値下げするとは少し考づらいです。当面の間は、今と同じくらいの一定あるいは補助金政策が10月以降に何もなければ今後さらに電気代が高くなるのではないか、と考えています。
今回は、電気代が値上げした原因について見てきました。
市場を調整することはほぼ不可能ですが、生活のなかで「ちょっとした節電」など、私たちができることからまずは始めてみることも大切でしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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