【新NISA+iDeCo】併用シミュレーションしてみた結果。資産形成の効率を上げる資産配分とは?

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こんにちは、FPのバードです。

今回は「新NISAとiDeCo併用シミュレーション〜資産形成の効率を上げるための資産配分〜」というテーマで見ていきます。

目次

この記事でわかること

お悩み

iDeCoと新NISAの併用で老後資産の効率が上がる?

お悩み

金投資で失敗しないための注意点とは?

この記事では、こういったお悩みが解消できます。

バード

【記事を書いた人】
・独立系FPの事務所を運営
・金融ライター実績多数
・上級資格CFP®/FP1級技能士保有
・投資歴10年目

本日のもくじ

こういったテーマでお話します。

iDeCo と 新NISA のちがいとは?【おさらい】

では、まず新NISAとiDeCo、何が違うのかを簡単に整理

年間投資枠

iDeCoは職業によって違いますが、

  • 会社員なら年間27.6万円
  • 自営業なら年間81.6万円

新NISAは年間360万円

投資対象

iDeCoは主に投資信託・定期預金など。新NISAは上場株式・投資信託・ETFなど幅広い商品が購入可能です。

資金の引き出し

最大の違いが、資金の引き出し。iDeCoは原則60歳まで引き出せず、老後までの資金ロックがあること。

新NISAはいつでも引き出しが可能です。

毎月のつみたて拠出時

iDeCoは掛金が全額所得控除の対象となります。新NISAは対象外です。

運用中

どちらも運用で出た利益は非課税で、すべて自分の懐に入ります。ここはiDeCoも新NISAも同じ優遇ですね。

受取時

iDeCoは退職所得控除や公的年金等控除が使えます。新NISAは何年運用しても受取り時はお金がかかりません。

<イメージ>

  • 新NISAは「いつでも引き出せる自由な財布」
  • iDeCoは「オトクに貯められる老後専用の貯金箱」

そんなイメージです。

新NISAだけでよくない?と思っている方へ

とはいえ、「イマイチiDeCoの節税効果ピント来んなぁ‥」
「ぶっちゃけ新NISAでよくない?」

そう感じている方も多いと思います。

確かに新NISAはシンプルで使いやすいですよね。

正直なところ、20代・30代の方は新NISAを優先でいいと思いますが、老後を意識し始めた40代後半〜50代の方には、iDeCoも有効な選択肢になり得るかもしれません。

iDeCoが特に有効な方

企業年金(退職金)がない方 → 退職所得控除をフル活用できる
自営業・フリーランスの方 → 自分の退職金を準備できる(厚生年金がない分、年金額が少なくなりやすい)
50代で老後資金の準備を始めたい方 → 「60歳まで引き出せない」デメリットが小さい

上記に該当する方は、

  • 新NISAよりもiDeCoを優先
  • あるいは今回のテーマである新NISAとiDeCoの併用

も選択肢の一つかと考えます。

なぜ、iDeCoと新NISAの併用が有利なのか?

なぜ、iDeCoと新NISAの両方(2刀流)戦略が有利かと考えるのかというと、大きくこの3つです。

メリット1:節税効果の最大化

iDeCoの節税分が、そのまま新NISAの投資資金になる

メリット2:「老後資金」と「ライフイベント資金」を完全に分離できる

→ 最強の『強制貯金』機能で、老後資金がない事態を防げます

メリット3:非課税で投資できる金額が最大になる

→ 節税メリットを、1円も無駄にせずフル活用しながら資産形成できること

新NISA + iDeCo シミュレーション【3パターン】

ここからは、新NISAとiDeCoを同時にやったら、実際どうなるのか?
今回3つの資産配分シミュレーションを見ていきたいんですが、「ぜひ、自分の場合はどのパターンがいいかな?」
そんなふうに考えながらご覧ください。

シミュレーションの前提条件

<シミュレーションの前提条件>

・転職サイト「doda」の2025年調査によると、50代以上の平均年収は601万円

出所)転職サイト「doda」

・日本証券業協会が2025年2月に発表したデータでは、つみたて投資枠の年間平均投資額は473,000円(月あたり約4万円)。

出所)日本証券業協会

これを踏まえ、

この条件で、3つのパターンでそれぞれ比較してみます。

パターン①【節税重視型】併用シミュレーション

このパターンが向いている人

ライフプランよりも老後の準備に重きを置かれたい方です。

計算結果

まず基準として、新NISAのみを毎月4万円、15年間(利率は5%)は約1,069万円となります。

iDeCoの運用結果

年収600万円の会社員の方が月にiDeCo 23,000円(利率は5%)を行った場合、15年間で約614万円となります。

iDeCoの節税効果

この場合の15年の節税額は約828,000円です。

  • 年間で5万5,200円(月あたりになおすと約4,600円

となります。

新NISAへの上乗せ

iDeCoと新NISAを併せた毎月の積立額は月4万円で考えていますので、iDeCo 23,000円を差し引いた残りの金額が新NISA 17,000円になりますが、先ほどiDeCoで節税できた分の約4,600円を新NISAに上乗せすると21,600円になります。

こちらで計算すると15年間で約577万円となりました。

iDeCo+新NISA併用シミュレーション①【節税重視型】

iDeCoの614万円新NISAの577万円を足すと、15年後は約1,192万円になります。

つまり、新NISAだけで月4万円するよりも、iDeCoで節税できた分を新NISAの積立額に追加投資する2刀流のほうが、15年間で約122万円近く増えました

こちらは年収や退職金の有無、属性などによっても変わりますので、あくまでも目安額です。

このパターンがおすすめの方

✓ 企業年金(退職金)があまり見込めない方
✓ 自営業・フリーランスの方
✓ 年収が高めで節税メリットが大きい方
✓ 老後資金を確実に(ストレスフリーで)貯めたい方

などです。

重要なポイント

大事なので繰り返しになりますが、老後が近づいてこられた40代後半~50代の方で、とくに退職金がない・あまり見込めそうにない場合は、iDeCoを受け取る際に退職所得控除をフル活用できるのは大きなメリットです。
上記に該当される方は、個人的には新NISAよりもiDeCoを最優先でもよろしいのかなと思います。

パターン②【バランス重視型】併用シミュレーション

iDeCoの運用結果

先ほどと同じ年収600万円の会社員の方が月にiDeCo 2万円(利率は5%)で計算した場合、15年間で約534万円となります。

iDeCoの節税効果

この場合の15年の節税額は約72万円です。

  • 年間で4万8,000円(月あたりになおすと約4,000円

となります。

新NISAへの上乗せ

月4万円からiDeCoの月2万円を差し引いた新NISA 20,000円に、iDeCoで節税できた分の約4,000円を新NISAに上乗せした金額24,000円で計算すると、15年間で約641万円となりました。

合計金額

新NISAのみを毎月4万円、15年間(利率は5%)は約1,069万円でした。一方で(図の右側)iDeCoの534万円新NISAの641万円を足すと、15年後は約1,175万円になります。

こちらも、新NISAだけで月4万円よりも、iDeCoと新NISAを併用したほうが15年間で約121万円近く増えました

まとめ:併用シミュレーション:パターン②【バランス重視型】

パターン①と違う部分は、iDeCoよりも新NISAのほうが運用額が大きくなりましたので、ライフプランに応じて必要な分だけ売却して現金化できる「流動性」と「老後資金」のバランスを重視されたい方は、このパターン②がおすすめです。

パターン③【ライフプラン重視型】併用シミュレーション

このパターンが向いている方

新NISAをメインにされて、流動性を最優先に考えたい方向けです。

iDeCoの運用結果

年収600万円の会社員の方が月にiDeCo 1万円(利率は5%)で計算した場合、15年間で約267万円となります。

iDeCoの節税効果

この場合の15年の節税額は約36万円ですので、

  • 年間で2万4,000円(月あたりになおすと約2,000円)

となります。

新NISAへの上乗せ

残りの新NISA 30,000円に、節税できた分の約2,000円を新NISAに上乗せした額32,000円で計算すると、15年間で約855万円となりました。

合計金額

新NISAのみを毎月4万円、15年間(利率は5%)は約1,069万円です。iDeCoの267万円新NISAの855万円を足すと、15年後は約1,122万円になります。

こちらも、新NISAだけで月4万円するよりも、iDeCoもしたほうが15年間で約53万円ほど増えました

併用シミュレーション( iDeCo + 新NISA )から分かったこと

実際に分かったこととしては、iDeCoの節税メリット分だけおトクになることが伺えました。

iDeCoの節税分を新NISAに回せると資産効率がグッと高まるはずですので、ぜひ自分に合った形で上手な使い分けをされてみてくださいね。

もちろんシミュレーションの金額が「ちょっとキツイな…」という方は、まずはiDeCoの最低額、月5,000円からでも小さく始められますよ。

大事なのは、金額ではなく、iDeCo、新NISA、そして生活防衛資金としての預金のバランスです!

iDeCoの3つの税制メリット【おさらい】

改めて、ここまでのiDeCoの3つの税制メリットを整理してみます。

メリット①:掛金が全額所得控除(税の繰り延べ効果)

まずメリット①、掛金が全額所得控除となって、所得税と住民税が安くなります。

年収区分ごとの税率

所得が高いほど税金が高くなる累進課税となっていますので、逆をいえば所得の高い方ほどiDeCoのメリットが大きくなります。

こちらは年収区分ごとの税率表です。

  • 所得が195万円以上~330万円以内の方だと
    所得税10%、住民税は一律10%ですので税率は20%
  • 所得が330万円~695万円であれば
    所得税20%、住民税10%で合わせて30%
  • 所得695万円~900万円以下であれば
    所得税23%、住民税10%で合わせて33%
  • 所得が900万円を超えると
    一気に所得税33%と税率が跳ね上がります

このように所得が高いほど税金が高くなる累進課税となっていますので、逆をいえば所得の高い方ほど、iDeCoのメリットが大きくなるということです。

節税額の早見表

では、実際どれくらい節税になるのでしょうか?

早見表を作ってみました。

例えば、年収330万円~695万円のフリーランスの方が年間81.6万円(月68,000円)マックス拠出した場合の、年間の節税額は約24万4,800円ほどになります。

サラリーマンで年収900万円~1,800万円の方(税率43%)であれば、年間27.6万円(月23,000円)マックス拠出すると、年間の節税額は11万8,600円になります。

所得税率23%以上の方はメリット大

これを踏まえてあえて言わせてもらえるのであれば、基本的には所得税率が23%以上(ご年収ベースでいうと695万円以上)の方は、やるメリットの方が大きいのかなと感じています。

なぜなら、iDeCoには本来は支払うはずだった税金を先延ばしにできる「税の繰り延べ効果」があるからです。

補足:
ご家族構成や住宅ローン控除、その他の所得控除がある方などは節税額が変わりますので、あくまでも参考程度にお願いします。

2027年1月からの大きな変更

さらに、来年2027年1月(正確には今年12月分の掛金から)大きく変わります。

  • 会社員:月23,000円 → 月68,000円
  • 自営業:月68,000円 → 月75,000円

人によっては、より税制メリットの恩恵を受けられる可能性もあるでしょう。

メリット②:運用益が非課税

メリット②の運用益非課税は、新NISAと同じ。通常なら利益に20.315%かかる税金がゼロ。すべて自分の懐に入ります。

メリット③:受取時の優遇

そしてメリット③、受取時の優遇。60歳以降にiDeCoを一時金で受け取る場合、退職所得控除が使えます。

例えば、iDeCoに15年加入していたら、1年間40万円ですので × 15年 = 600万円

600万円の非課税枠が受け取る際に使えます。

<注意点>
会社から大きな退職金が出る方は、iDeCoの活用次第では退職所得控除枠をはみ出す可能性がありますので、とくに受け取り時の出口戦略には十分な注意が必要です。

企業型DC・マッチング拠出をされている方へ

いま現在、企業型DCやマッチング拠出をされている方も、新NISAとの組み合わせ運用は資産形成に有利にできる可能性があります。

もし企業型DCをすでにやっているけど、

  • 「当初選んだ商品、全部元本確保型にしている」
  • 「そもそも何を選んだか覚えてない」

会社でやっているけれどよくわからないからテキトーにした、という方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、

将来自分が老後になったときに受け取れる大切なお金ですので、必ず運用商品を確認されておかれることをおすすめします。

企業型DCがあることは当たり前ではない

最近は退職金制度そのものが何もない会社さんも増えていて、企業型DC制度があるのは当たり前ではありません。

もし元本確保型を選ばれている方は、数百万円単位で変わることもあり得ますので、ぜひ見直されてみてくださいね。

iDeCoをする際の注意点3選

やはりiDeCoは人によってメリットが違います。

注意点①:必ず事前シミュレーションをする

✅ 属性や年収によって節税額が変わりますし
✅ 何年間運用できるのか加入期間によっても変わりますし
✅ 退職金の有無で受取時の税金額も変わるなど

人それぞれメリットの程度が変わります。

無料シミュレーションツールを活用

幸い、無料で使えるiDeCoシミュレーションツールはたくさんあります。

例えば、

必ず「自分の場合はメリットがあるかどうか?」で考えてみられてくださいね。

注意点②:iDeCoの手数料コスト

2つ目のiDeCo注意点は、iDeCoの維持コストを考えておくことも大事です。

新NISAと比べてiDeCoは維持コストがかかります。

具体的には、

特に注意したいのが、運営管理手数料です。

ネット証券を中心に(SBI証券、楽天証券、松井証券など)は0円のところもありますが、金融機関によっては月数百円かかることも。

これ、意外と知らない方が多いんですが、iDeCoは積立をストップして運用指図者になることも可能ですが、運用していないときでも手数料は毎月発生します。

元本確保型でも元本割れの可能性

例えば「元本確保型」という商品がありますが、これは100%元本保証という意味ではありません。

iDeCoにかかる手数料は運用残高から差し引かれるため、元本確保型でも元本割れする可能性もあるので注意が必要です。

ネット証券がおすすめ

ですのでiDeCoはこの辺りの各種手数料コストも考えておくことが大事ですが、ネット証券なら信託銀行への手数料が毎月66円と安く、商品ラインナップも割安で優秀な商品も多いです。

なので自分でできるよという方は、ネット証券がおすすめです。

これからiDeCoを始められたい方は、こちらの「SBI証券・楽天証券のiDeCo商品一覧」というテーマでも解説していますので、ご興味がありそうでしたらご覧いただけると幸いです。

注意点③:出口戦略(ゴール)を決めておく

3つ目のiDeCo注意点は、出口戦略(ゴール)を決めておくです。

iDeCoは「入るときの入り口」だけではなく、できれば「出口」まで考えておくのが望ましいです。

「とりあえずiDeCo始めた!」
いざ受け取る時に「え、こんなに税金かかるの!?」

こうならないために、

  • 会社の退職金はあるか
  • iDeCoは何年加入するか
  • 受取時の控除額はいくらか

退職金の把握もわすれずに

特に退職金についてはいくらもらえるのか、さっぱりという方もいらっしゃるかとは思いますが、就業規則に書いてあることもありますので、できれば概算くらいでも把握されておかれると出口戦略を立てやすいでしょう。

本日のまとめ

新NISAとiDeCoの併用戦略について見てきましたが、本日のまとめです。

  • 大事なのは家計全体(新NISA・iDeCo・預金)での資産バランス
  • 退職金がない方は「iDeCo優先」の検討も(「60歳ロック」は老後資金確保のメリットになる)
  • iDeCo控除メリットがある方 → 新NISAとの併用も
  • 資産形成のゴール「いつまでに・いくら(目標額)」を決めておく
  • iDeCoを始める前に運用シミュレーションを行う

とくに投資に正解というのはないからこそ、「自分にとってどのくらいメリットがあるか?」という視点でご判断いただければ嬉しいです。


※本記事は投資判断の参考として情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身の責任で行ってください。


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本日もお読みいただき、
ありがとうございました!

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この記事を書いた人

FPの流儀のアバター FPの流儀 有限会社バード商会

「バード商会」はもともと私の父の会社です。
バードは、大空を自由に飛ぶラッキーモチーフの象徴ともいわれています。
私と携わってくださる人の家計が「ほんの少しでも豊かになるように」という想いを込め、バードという社名を引き継ぎFPとして相談業務、ライフプランの作成、執筆業務等を行なっています。
皆さまの家計に、経済的な自由(Freedom)と幸運(Prosperity)を提供できるよう尽力して参ります。

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