こんにちは。FPのかずです。
今回は、年末調整について簡単に解説していこうと思います。
この時期になってくると、会社員の方は、総務・人事担当部署から年末調整の書類一式が配付され、「毎年毎年面倒くさい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。
私自身も、企業の人事部門に所属しておりますので、社員から多くの疑問・質問にお答えしています。
特に電子化のおかげで年末調整が楽になったという方もいれば、余計に分からないとの意見もあり、電子化も一長一短ありますね。
さて、年末調整についてですが、
簡潔に言うと年間の給与収入を確定し、そこから正確な所得税を計算し、適切な税金を国に納めることです。所得税は、『給与収入ー各種控除=所得』この所得の部分に対してかかってきます。
会社員の方は、毎月の給与から所得税が控除されていますが、これは概算(税額表にもとづく)で徴収しているものになります。そんな概算での徴収が12か月もあり、しかも賞与まで含めると、適切な税額以上に徴収されている場合もあれば、逆に少ないことも生じてきます。そのズレを修正し適切な税金を計算することが年末調整の役割です。なので、「年末調整でお金が返ってきた!」と言うことになる場合があるのです。
これは会社員の方のみです。個人事業主の方・副業をしている会社員の方、医療費控除を受けたい方は、年末調整の他に別途確定申告を行う必要がある場合があります。
『給与収入ー各種控除=所得』この所得の部分に対して課税されます。ではこの課税所得を減らすにはどうすれば良いかと言うと、控除を増やせば課税所得が減り、税金も減ってきます。
代表的な控除は、基礎控除、給与所得控除、扶養控除、生命保険料控除、住宅ローン控除などがあります。
・基礎控除は合計所得金額2,400万円以下の方は一律48万円受けられます。
・給与所得控除 下記の表のとおりです。
給与等の収入金額 | ||
(給与所得の源泉徴収票の支払金額) | 給与所得控除額 | |
1,625,000円まで | 550,000円 | |
1,625,001円から | 1,800,000円まで | 収入金額×40%-100,000円 |
1,800,001円から | 3,600,000円まで | 収入金額×30%+80,000円 |
3,600,001円から | 6,600,000円まで | 収入金額×20%+440,000円 |
6,600,001円から | 8,500,000円まで | 収入金額×10%+1,100,000円 |
8,500,001円以上 | 1,950,000円(上限) |
・扶養控除は扶養親族がいる場合に受けることができます。
・生命保険料控除 多くの方がこの控除を受けいていると思います。10月ごろから自宅に保険会社から証明書が送られてくると思います。また、悪質保険営業マンなんかが『生命保険料控除を受けれますよ』とか言って営業をしかけてくるやつです。気を付けましょう。
・住宅ローン控除はつい最近、見直しが検討されていると報道があっていましたね。今後の動向が気になるところですが、基本的にローン残高の1%が控除されます。
このように意外と多いので、申告漏れがないか確認してみるのも大事なことだと思います。
もし、申告漏れがあり、年末調整に間に合わなくとも、年明けの確定申告を行えば大丈夫です!
年末調整について非常に簡単ですが書かせていただきました。
今後、よりポイントを絞って詳しく解説していきたいと考えています。
参考:年末調整がよくわかるページ(令和3年分)|国税庁 (nta.go.jp)
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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